イキモノブログ

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【サクラはソメイヨシノだけでは終わらない!!】

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こんにちは。

たんなんです。

今年もそろそろお花見終了?「今年は色々あって、お花見にあんまりいけなかったな。またサクラを見るのは来年かな」と思っていませんか。実は6月ごろまでサクラは楽しめるんです。いやいや、ソメイヨシノという枠を外せばサクラは2月ごろから楽しめます。

さて、今回のブログではソメイヨシノ以外のサクラもお勧めしていきたいと思います。

 

 

 ①ソメイヨシノ〈染井吉野/別名ヨシノザクラ〉

エドヒガンとオオシマザクラの雑種と言われる園芸種。北海道北部~九州で公園樹、街路樹、庭木に普通。

【特徴】

・花は葉の展開前に咲く。

・花は薄紅色。

・花期は3月~4月。

 ②ヤマザクラ〈山桜〉

ソメイヨシノより開花は遅い。古くはサクラと言えばヤマザクラを指した。東北北部~九州の温帯に自生。沿海~山地まで普通。山地に広く自生。植栽も多い。

【特徴】

・花は葉の展開と同時に咲く。

・花は薄紅色。

・花期は3月下旬~4月中旬。

 ③カスミザクラ〈霞桜/別名ケヤマザクラ〉

開花時の花の様子を霞に例えたもの。北海道、本州、四国、大分、対馬の温帯に自生。ヤマザクラと混生もするが、より寒地に多い。

【特徴】

・花は葉の展開と同時に咲く。

・花は白色。

・花期は4月~5月。

 ④オオヤマザクラ〈大山桜/別名エゾヤマザクラ、ベニヤマザクラ〉

ヤマザクラより葉や花が大きい。北海道、本州、四国、宮崎の冷温帯に自生。山地にやや普通。植栽もあるが稀。

【特徴】

・花は葉の展開と同時に咲く。

・花は紅色~薄紅色。

・花期は4月~5月。

 ⑤オオシマザクラ〈大島桜〉

多くの栽培品種の交配親になっている。伊豆諸島が本来の自生地。房総半島~伊豆半島をはじめ各地の暖温帯に野生化。沿海地~低山にやや稀。植栽もあるが稀。

【特徴】

・花は葉の展開と同時に咲く。

・花は白色。

・花期は3月下旬~4月上旬。

 ⑥サトザクラ〈里桜〉

オオシマザクラを中心に、オオヤマザクラ、ヤマザクラ、カスミザクラなどが交雑してできた栽培品種の総称。公園樹、庭木、街路樹に普通。

【特徴】

・多くの栽培品種がある。「関山」「普賢象」「松月」など。

・花期は概ね4月後半。

 ⑦エドヒガン〈江戸彼岸/別名アズマヒガン、ウバヒガン〉

本州~九州の主に冷温帯に自生。山地の谷沿いや斜面にやや稀。公園樹、庭木にやや普通。寿命の長いサクラで、天然記念物に指定されたりする。品種にシダレザクラがある。

【特徴】

・花は葉の展開前に咲く。

・花は薄紅色まれに白色。

・花期は3月~4月。

 ⑧マメザクラ〈豆桜/別名フジザクラ〉

関東~中国地方の温帯に自生。丘陵~山地にやや稀。庭木、公園樹に稀。他のサクラに比べて、葉も花も小さい。

【特徴】

・花は葉の展開前またはほぼ同時に咲く。

・花は白色~薄紅色。

・花期は3月下旬~5月上旬。

 ⑨チョウジザクラ〈丁字桜/別名メジロザクラ〉

本州、熊本の冷温帯の山地にやや稀。

【特徴】

・花は葉の展開前またはほぼ同時に咲く。

・花は白色~薄紅色。

・花期は3月~4月。

 ⑩ミヤマザクラ〈深山桜/別名シロザクラ〉

他のサクラに比べて花期が遅く、5月~6月に関東地方北部や中部地方の山で咲く。北海道~九州の主に冷温帯に自生。標高の高い山地にやや稀。寒地で稀に公園樹、庭木。

【特徴】

・花は葉の展開後に咲く。

・花は白色。花序は総状。

・花期は5月~6月。

 ⑪ウワミズザクラ〈上溝桜/別名ハハカ〉

花が長い総状の花序に密集してつくのが特徴。北海道西部~九州の温帯に自生。落葉樹林内に普通にみられる。庭木。

【特徴】

・花は葉の展開後に咲く。

・花は白色。花序は長い総状。

・花期は4月~5月。

 ⑫イヌザクラ〈犬桜/別名シロザクラ〉

花が長い総状の花序に密集してつくのが特徴。本州~九州の温帯に自生。丘陵~山地の落葉樹林内にやや稀。

【特徴】

・花は葉の展開後に咲く。

・花は白色。花序は長い総状。

・花期は4月~5月。

 

いかがでしたか。今回は12種類のサクラの紹介でした。サクラは他にもカンヒザクラやカワヅザクラなどなどまだまだありますよ。ちなみにサクラは全て“バラ科”と言うグループに属します。細かく言えば、①~⑩は、サクラ属。⑪、⑫は、ウワミズザクラ属になります。しいて言えば、ウメもスモモもモモも同じバラ科です(中国原産ですが)。そういった意味では、ウメは2月ごろ、スモモもモモは4月ごろに花見が楽しめます。

ソメイヨシノ以外のサクラはどこで楽しめばいいのか?というところですが、実は意外と自生種も植樹されていたりしますので、大きな都市公園や自然園で是非ともお花見を楽しんでみてください。必ず植物の名前のプレートがありますので、名前がわからなくても楽しめますし、入園料がかかる施設では案内マップ、開花情報、見所が載っているはずです。

まずは当ブログから「サクラってこんなのあるんだなぁ」と思っていただければ幸いです。写真のサクラはマメザクラです。

 

たんなん

参考:山系ハンディ図鑑「樹に咲く花」「樹木の葉」